2015年7月アーカイブ

戦時中の残酷な実験で知られる関東防疫給水部(731部隊)の歴史を通し、医学の倫理について考える、をテーマに、高知よりお越しいただいた平和資料館・草の家副館長、岡村さんにご講演いただきました。学生4名、職員含めて18名の参加でした。

 

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外国人捕虜や時には日本兵までを生きたまま実験台として使用し、兵器の開発などを行った731部隊の元隊員たちは戦後、それまで行ってきた実験データを米国に提供することによって刑を逃れ、日本各地の医大、企業に散らばっていきました。その後、大きな社会問題として取り上げられた、非加熱製剤による薬害エイズ事件は彼らが設立した企業が起こした問題です。医療が金儲けに利用され、薬剤の安全性が無視された結果でした。過去にも現在にも、医に関わる方々には倫理観を持っていてほしいと思わされる内容でした。

 

また、岡村さんは、戦争の被害と加害の両面を捉えることが正しく実態を伝えることにつながるという問題意識から、高知での原爆被害者への聞き取り等に関わった経緯や、731部隊を支える部隊として、主に高知県人で構成された543部隊の存在を知るきっかけになり、その方への聞き取りもされた経験をご紹介いただきました。

 

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参加者からは、「高知出身の者として他人事でないと思った。戦時中のことを聞く機会はこれからどんどん減ってくると思うので、今のうちにたくさんのお話を聞きたい」「731部隊のことは多少知っていたが、実験内容の詳細については知らないことが多く、これが人のすることだろうか、戦争という特殊な状況がそうさせたのだろうかと思った。戦時になれば自分も加害者になりうるかもしれないとも考えた」という感想が出されました。

 

 

 

 

今回のつどいのテーマは「地域を守る救急医療」1日目の講演は医療制度研究会副理事長の本田宏先生。講演テーマは「医療崩壊と戦争法案の切っても切れない関係」。救急のみならず、医師不足の国際的な比較や、それによって引き起こされる過酷な労働実態のこと、本田先生が医師を退職された後の活動、情報を手に入れた時にそれだけを見るのではなく、さまざまなソースから分析をすることが大事ということをお話しされました。先生はところどころユーモアを交えながらお話され「とても面白いお話を聞けた」「医師不足について大きく難しい問題ということが理解できた」という感想が聞かれました。学生は講演を受けて、各グループに分かれてSGDで活発な意見を交換し合っていました。その後の交流会では各班に分かれてのクイズや仮装大会などの企画があり、楽しく交流できました。

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2日目はみちのく総合診療医学センター副センタ―長、坂総合病院救急部医長の佐々木隆徳医師による『田舎の救急医から見た震災後の地域医療』と題した講演。東日本大震災の際に、現場で医療行為を経験された佐々木先生から、当時の混乱の様子や、災害対策のなかで何が準備できていて、何が足りてなかったかなど、具体的に講演されました。目の前の命とどうむきあうか、災害時に自分が医療人として何をすべきかを自覚していることが大事ということを熱くお話しされ、学生たちの心に響いたようでした。講演の途中に小さなディスカッションをはさんで、ポイントごとに学生が自分の考えを話せる時間もありました。講演終了後にはSGDを行い、災害時救急に必要なこと、普段からの取り組み、自分たちに今何ができるか?等を発表し学びを共有しました。

 

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2日間を通した感想として「救急医療が社会問題や地域の問題と関係していることがわかった」「今回の学びを周囲の学生に発信していきたい」「いろんな人の意見を聞くことができて、また自分の意見も再確認することができてよかった」などの感想がありました。

 

 

 

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