「水俣病は終わっていない」~水俣大検診報告会

[OMS]2009.11.19

「今回の大検診は運動のはじまりにすぎない。この結果をもって、きちんとした救済にむすびつける必要がある」と参加した先生は訴えました。

    P1090229.JPGのサムネール画像

 11月15日(日)、鹿田分室にて「水俣大検診報告会」を行いました。参加は学生4名。報告して下さったのは、倉敷医療生協コープくらしき診療所所長の中尾先生。

 

 「少ない休日を水俣病に費やすことができますか?」と話がはじまり、続けて、「人は使命感だけでは動けないですね。何か自分を動機づけるものや得られるものが必要です。」と話された。
 中尾先生が幼少期に聴いた、黒坂正文氏と矢口周美氏の「we can stand」という水俣病の歌。医師を志したのはその歌がきっかけだったそうで、シルバーウィーク真っただ中の9月21日~22日、医師としての原点であるこの取り組みには参加しなければと思い、水俣大検診に参加しました。

 

 ごく簡単に内容を振り返ると、
○水俣病が発生した地域の地理
  不知火海沿岸を通るオレンジ鉄道。水俣病が発生した地理的状況を知るには乗ったほうがよい。

 

○大検診がボランティアでなかったら
 大検診がボランティアでなく、事業として行われれば莫大なお金がかかっていた。倉敷医療生協の規定で算出して、人件費だけでも3~4000万円が必要。国の責任では?

 

○神経所見のとりかた(ビデオで診察方法鑑賞)
 痛覚針を使っての診察は、政府が言う「詐病」はありえないと実感させられる。神経症状が出ていない人にとっては拷問かもしれない。

 

○水俣病救済の問題点
 水俣病は公害指定地域の範囲が狭い。また申請を複雑化させている。これは水俣病に限らないが。また差別の問題が依然根強い。

 

○水俣大検診がもたらしたのもの
 今回の大検診は運動のはじまりにすぎない。この結果をもって、きちんとした救済にむすびつける必要がある。

 

【感想~水俣病を知っていますか?】
・6年生でなかったら行きたかった。
・水俣病は過去のものだと思っていた。4大公害裁判を教科書で習う程度なので。
・この事実を知っている人が少ないと思う。医学生でも数%だと思う。
・こんな現状があるのに、日本は残念な国ですね。


 検診に訪れた人の9割が水俣病と思われる所見がある。
 原爆症認定訴訟しかり、臭いものには蓋という考え方は反則技です。